光スイッチとは、主に光通信で使用されるデバイスで、光信号のまま行き先を切り替えることができる装置です。光スイッチは入出力ポート数が複数あり、入力ポート数がN、出力ポート数がMの場合N×Mスイッチといい、最も小さなスイッチは1×2スイッチです。光部品の入力側の光源との間にこのスイッチを取付け、光部品の出力側の検査装置との間にこのスイッチを取付け、リモート制御することで多数の光部品を自動で検査する測定系の構築が可能です。光部品検査を手でつなぎ変えて光路を切替ている場合には、この製品を使用することで、業務効率アップを見込めます。出力チャンネル数はご要望に応じて変更可能です。
光関連測定器
光関連測定器は光を扱う製品のための測定器です。単純な光の強さだけでなく、光の角度や色温度などを測定できるものもあります。また、光源や変換器も光を扱う製品の評価には欠かせないものです。本ページでは光関連測定器とは何か、種類、メリット、活用事例、よくある質問などわかりやすくご紹介しているため製品の選定にお役立てください。
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光関連測定器とは
まずは光関連測定器がどのようなものなのか解説します。
光を扱う製品のための測定器
光関連測定器は、その名のとおり光を扱う製品のための測定器です。
光を扱う機器のなかで最も一般的なものが、光ファイバー通信でしょう。光ファイバー通信は信号を電気ではなく光として伝送する通信方式です。特徴として電気に比べて損失が少なく、帯域が広く、軽量で雑音が入りにくいといった点が挙げられます。
また、世界的な感染症流行に伴い、紫外線(UV光)を使った殺菌が広く普及していますが、そのための光量や波長の測定も光関連測定器の応用の1つです。
光ファイバー通信の始まりは19世紀
光ファイバーというと比較的新しいものに感じられるかもしれませんが、その起源は19世紀に遡ります。電話の発明で有名なグラハム・ベルが、声を光に変えて213m先まで伝送し、再び音声に戻す実験に成功したのが初の光通信といわれています。
この方式では光ファイバーを利用せず、空間をそのまま使っており、障害物や距離による拡散の影響が避けられず、実用化はおこなわれていません。
光ファイバー通信が広く普及したのは1960年代にレーザーが発明され、さらに1970年代に光ファイバーが実用化されたためです。
現在では家庭用でも10Gbpsの光ファイバーによるインターネット通信が可能であり、日本と世界をつなぐ光ファイバーの長さは地球30週分に及ぶといわれています。これからも安定したインターネット通信のために欠かせない存在であり続けるでしょう。
そんな光ファイバーが正しく通信できるか確認するために、光関連測定器はなくてはならない存在といえます。
殺菌などに利用される紫外線
人類が扱う光のなかでは、紫外線もさまざまな応用がされている光の1つです。その用途は殺菌だけでなくネイルや3Dプリンタなどで利用される紫外線硬化などがあります。
紫外線による殺菌は、紫外線そのものによって菌が死ぬわけではなく、新陳代謝を阻害することで結果的に死に至るという説が有力です。殺菌に一番有効な波長は260nm付近といわれており、かつ菌が死に至るまでには菌ごとに異なる強さの光が求められます。
このため、殺菌しようとしている菌を確実に死滅させるには、照射している紫外線を測定、調整することが欠かせません。
紫外硬化は物体を液体から固定に転換させる「光重合反応」を利用しておこなわれます。こちらも目標の硬度まで固めるには一定の強さの紫外線が必要であり、特に生産の現場では正確な測定が必須です。
光関連測定器の種類
光関連測定器の種類をご紹介します。
照度測定器(光パワーメーター)
照度測定器は光の強さを測定するための装置です。原理としては光電効果を利用して光を電気信号に変えるフォトダイオードを利用しています。
フォトダイオードは光が強いほど大きな電流を流すため、電流値を測定すれば光の強さがわかるという仕組みです。
単に測定するだけでなく、照度測定システムとしてPCと連携し、測定計器の制御をおこなえるものもあります。また、光ファイバーの測定に特化した機能や形状、入力端子を備えたものもあり、「光パワーメーター」と呼ばれています。
光スペクトラムアナライザ(波長計)
光を使った通信では光の強さだけでなく波長も大切です。1つの光ファイバーのなかに異なる波長の光を使って同時に複数の通信をおこなう場合や、ノイズとして乗ってしまっている光を検出するために波長ごとの光の強度測定が欠かせません。
この用途に使われるのが光スペクトラムアナライザです。これは光の波長ごとにその強度を測定しグラフとして表示する装置であり、光ファイバーはもちろん光源の波長特性の評価などにも使われます。
また、測定レンジの広い光スペクトラムアナライザに対し、レンジを絞る代わりに感度を高くした波長計と呼ばれる測定器も存在。こちらは装置としての価格が安く、導入しやすいのも特徴です。
配光測定器
配光測定器は光の角度分布を測定するための装置です。光と一口にいっても、レーザー光のように直進性の強いものから、白熱灯のようにあらゆる方向に光を放つものまでさまざま。配光測定器を使えば高精度に光の角度分布を測定できます。
これにより照明器具が設計通りの特性を持っているかの検証や、家を建てる際の照明の配置計算などに利用可能です。
照明向けの機器では同時に色温度や演色性評価数の測定がおこなえるものもあります。
光源
光ファイバーなどの光を伝送するものの特性を正確に評価するには、測定器だけでなく光源も重要です。光源が想定通りの光を出せないと、測定結果が正しいかどうか判定できないためです。
光源としては光を自然放出するLED、自然放出光を増幅するSLD、誘導放出するLDなどがあります。
マルチチャンネル光スイッチ
光関連の製品を大量生産する際、1つ1つその特性を評価していると時間がかかります。そんなときに役立つのがマルチチャンネル光スイッチです。
これは入力された光信号を複数のチャンネルに分配する装置であり、各チャンネルに評価対象の機器を接続すれば同時に多くの機器を自動検査可能になります。
波長可変レーザー
波長可変レーザーは、光の波長を変えるための装置です。
WDMと呼ばれる通信方式では、異なる波長の光が互いに干渉しない特性を活用し、1つの光ファイバーに複数の波長の光を送ることで大容量通信をおこなっています。WDMの利用には光の波長を変えるための装置が必要であり、波長可変レーザーがその役目を担っているのです。
ビットエラーレート試験機
通信の安定性が高い光ファイバー通信といえども、エラーからは逃れられません。ある程度のエラーであれば訂正できるため、通信のビットエラーレートが一定値以下であるかどうか確認する必要があります。
このために利用されるのが、ビットエラーレート試験機(Bit Error Rate Tester、BERT)です。ビットエラーレート試験機は光モジュールコンプライアンスボード(Module Compliance Board、MCB)に接続されます。そして、ビットエラーレート試験機が出した信号を光モジュールコンプライアンスボードがループバックし、測定することで伝送経路のエラー率が測定可能です。
ビットエラーレートが高い場合にはアイパターンと呼ばれる光信号の波形自体の確認が必要であり、それには光に対応したデジタルサンプリングオシロスコープが必要です。
O/E変換器、E/O変換器
光で伝送された通信内容は、最終的に電子機器で利用できる形に変換しなくてはなりません。また、電子機器から光ファイバー網に向かって通信をおこなうためには、電気信号を光に変換する必要があります。
このために使われるのがOptical signal / Electrical signal変換器(O/E変換器)およびElectrical signal / Optical signal変換器(E/O変換器)です。
O/E変換器には、照度計と同じくフォトダイオードが用いられています。逆にE/O変換器には発光ダイオードなどが使われるのが一般的です。
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光関連測定器のメリット
光関連測定器を利用するメリットを解説します。
高速で安定した通信を実現できる
光ファイバーによる通信は高速かつ安定性が高いのが特徴ですが、それは設計通りの特性を持つ機器を利用した場合に限られます。
光ファイバー通信にはE/O変換器、光ファイバー、O/E変換器、波長可変レーザー、光スイッチなどさまざまな機器が使われており、いずれが欠けても快適な通信は実現できません。正しく動作する光関連機器の開発に光関連測定器は必須です。
また、光ファイバーによる通信は意外と端面の汚れといった単純なことにより妨げられます。定期的に光関連測定器を使って特性を測定することで、実害が出る前に対策できるでしょう。
安全な社会の実現に役立つ
日本では労働者が就業する場所の照度の基準が法律で定められています。暗すぎる照明の場合、周りの様子が確認できず事故につながるかもしれません。
感覚ではなく照度計で明るさを測定することにより、確実に見やすい職場環境が実現できるでしょう。
また、紫外線を用いた殺菌や硬化には十分な光量が必要です。光量が足りない場合、殺菌が十分でなく感染症や食中毒を引き起こすかもしれませんし、接着剤や樹脂などの硬化が十分でないと思わぬ事故につながる可能性があります。
こちらも定量的な光量の測定が欠かせません。
活用事例
- 量産工場での自動検査、試作・開発、ファイバセンシング、光ネットワークシステムにマルチチャンネル光スイッチを活用
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- 広帯域に対応した2入力差動増幅O/EコンバーターをOCTに
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広帯域アンプ部分全部を新規開発したデュアルバランス(2入力差動増幅)O/Eコンバーターは、長年培ったI/V変換回路の技術に基づいて作られており、1GHz以上の帯域(DCを含む)を持ち、かつ充分な出力電圧振幅が安定して得られます。さらに全ての振幅で直線性を確保可能で、分解能を犠牲にすることなくせずにノイズの少ない鮮明な画像を取得できるため、国内外のOCTに数多く採用されています。
- 分光配光測定システムで照明器具の配光特性を測定
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分光配光+高精度・高速を実現した配光測定システムで照明器具の配光特性を測定しませんか。自社開発分光器を使用することで、高精度測定を実現しています。配光データと一緒に色の測定が可能、分光測定でも照度計タイプと同等の高速測定を実現、配光測定結果から照明率解析が可能、JIS C8105-5、IESNAのLM-75およびCIE 121に準拠、技術サポートも可能など、さまざまな特徴を持ち合わせています。室内照明から投光器まで幅広い照明器具に対応し、マルチパーパスな要求に応える装置です。コロナウイルスなどの殺菌用に使われる深紫外線LEDの評価に最適です。
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質問集
- 超小型の光パワーメータはありますか?
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名刺サイズで軽量なうえ、さまざまな入力波長に対応した光パワーメータがあります。ファイバ監視、 B-PON、E-PON、光部品の検査判定、FTTH保守工事などに適したモデルを各種取り揃えていて、いずれも単三アルカリ電池1本で駆動可能です。また、同様の超小型光源もラインナップしています。
- 各種AOC/光トランシーバのビットエラーレート試験をシンプルでスピーディーにしたいのですが、何がありますか?
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0.1Gbps~100Gbpsに対応したAOC/光トランシーバのビットエラーレート (BER) テスタがあります。測定モジュールの入れ替えにより、AOC/QFSP/SFP全てに対応、USB経由でPCに接続、ビットエラーレートをリアルタイムに測定、測定時間の設定も可能、トランシーバのA0h/A2hの情報もモニター可能です。
- 現場でUV強度を測定したいのですが、適したものはありますか?
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電池駆動(AC駆動も可)でコンパクト、オールインワンタイプのUVUV積算光量計があります。波長ごとの強度補正不要、ケーブルレス、RS-232C 通信で外部機器( パソコン等) と接続可能といった特徴があります。UV硬化、接着などの光量管理に最適です。
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